台湾のホウ・シャオシェン監督のパリを舞台にした映画
1956年にアルベール・ラモリス監督が作った名作『赤い風船』へのオマージュとして捧げられた作品

『赤い風船』崇拝者の私的には・・・
完全に期待を裏切られて、逆にお見事!
どんな期待をしていたかと言われると具体的にはないけれど
そうくるとは思わなかったと正直驚いてしまった。

まず風船が主役と一緒にいつも登場していた『赤い風船』に反して
『レッドバルーン』の風船は、時々思い出したように現れる名脇役的な
立ち居地になっている

最初はこれではオマージュの意味が正直わからないな〜と思っていたけれど、考えてみればそもそもあの不朽の名作に立ち向かうなんて無理だし意味ないこと。
それよりも誰もが心の奥底にそっと大切にとっておいてあるような
そんな懐かしい子供のころの記憶がさり気なく映画の中に添えてある。

だから『レッドバルーン』での赤い風船は、子供だけに見える色鮮やかで自由な世界の象徴になっているのかなと思えてきた。
そう思うとこの映画での日常の現実的な部分は、懐古への引き立て役になっているのかもしれない。

観るほうにも自由にそれぞれの『赤い風船』をくれた気がする。
あの名作には色々な人の様々な思いがあるはず、だからこそ素直に監督自身の『赤い風船』を創りあげたのだろう。
監督のオマージュの気持ちと謙虚さを感じて心が暖かくなった。

いろんな監督のオマージュが観たい欲がでてきて
次はパリで生まれ育ったパリ在住の監督に撮ってもらいたいな〜
と熱望する


シニカルでコミカルな感動作

心に残った言葉はフランソワが「葬式に誰もこないっていうんだ」といった時にブリュノが言った「それが重要なの?」に重みを感じた。
いろいろ乗り越えてきた大人にしか重みを含まない言葉。

たぶん、普通に言うと何でもない言葉だけど、人物のキャラクターや人生背景や現状などを計画的なタイミングで作らないと重みが出せない。このセリフ、言った人が逆なら違和感なく流してたかな。

パトリス・ルコントは何でもないような心のヒダを表現するのが絶妙でそれを見つけるのが楽しみで作品を見ている気がする。
そしていつも愛おしくなるキャラクターに会わせてくれる。

  ←赤い風船をクリックしてみてね☆

公開中の映画「赤い風船」1956年フランスの映画監督アルベール・ラモリスのより創られた作品。著作権の問題で随分長い間封印されていた映画が復活しました。幸い一度だけ観る機会があり約10年前に初めて観たときの当時の感動を強く印象に残しています。

公開にちなみフランス蚤の市で見つけた、作品完成当時の雑誌「Paris MATCH」の掲載記事をご紹介します↓

【映写時間25分「赤い風船」は、厳しい世界規模の映画市場を征服しました。アメリカ・・・イギリス・・・。監督である35歳だったアルベール・ラモリスはおとぎ話映画の専門でした。のちに小さいロバの詩情伝記、カマルグ地方の野生の馬の小説「白い馬」でカンヌの短編映画部門の大きな賞を獲得しています。その彼の色彩あるれる最新作は、ある男の子と彼が見つけた風船との友情物語です。友情に嫉妬した少年達により、美しく赤い風船は破裂させられ彼らの友情を壊されてしまいますが・・・監督ラモリスは、彼の5歳半の息子パスカルに役を頼む前におよそ100人の子供たちからスターを探しました。少年の相手役として、わざわざゴムを2重にしてニスを塗った風船を25,000個も使用しました。】

CGを全く使っていないとは信じられない映像ももちろん見所ですが、何よりシンプルなのに、というよりシンプルだからこそ誰もが何かを思い出させられるような暖かい映画です。子供の頃に置いてきた純粋な自分とか、どこかに置いてきた、どこかに隠れていた夢などだと思います。この心暖まる不朽の名作と携わった方々には「ありがとう」と言わざるを得ないです。

あ、画像の赤い風船をクリックしてみて下さいね!
皆様の日々が色彩あるれる幸せでありますように!!!


自分自身との戦い・・・

青年達のファンタジー的アクション青春映画だと思っていたら、、、
そんな単純なものじゃなかった!
自分の中にある何かと葛藤して自分自身を模索して生きている人達の
真剣で真っ直ぐな映画だった

主要人物になる、キャラクターが全く違う4人の高校生がどこかで影響し合いながらそれぞれの葛藤に向き合い、少しずつ誰でもない自分を手に入れていく
そんなテーマでも楽しく面白くみせてくれる、でも突然激しく厳しくみせられてしまうような

観始めたときと観終わったときの自分の感情の違いに驚くほど
引き込まれあっという間に時間が過ぎた

どんな人でも真剣に自分自身と向き合っているんだと気づかされ
いつの間にか涙が止まらなくなっていた

人はたぶん最後までそれを繰り返して自分になっていくんだと思う
だからこの映画は若い人だけじゃなくていつまでもリアル
そうじゃない大人にはなりたくないと思った
(年齢的にはかなり大人だけど・・・)


キュートなおばちゃんに元気を貰う映画を見ました〜!

作家バルタザール(アルベール・デュポンテル演)の本に生きがいをもって生活している未亡人オデット(カトリーヌ・フロー演)が人気低迷気味のその作家に手紙を書き、それに感銘を受けた作家が彼女を訪れ、読者である彼女に逆に癒されていくという物語。

オデットがワクワクしている時、彼女の体が宙に浮いていく映像表現や細かいところに可愛らしさが散りばめられている撮影セットを見るだけでも楽しませてくれる。
それらと主演のカトリーヌ・フローのキャラクター効果が混ざって
この映画の魅力を惹き立てて明るい気持ちにさせてくれる。

自分自身を受け入れて生きている人は自分も他人も元気にしてしまう。
ゲイの息子や反抗的な娘を寛容に受け止める姿勢にもそんな人の余裕がみえる。
これから自分に自信がなくなった時の救世映画になりそう☆


フランスの小学校のドキュメンタリー映画

フランス中部オーベルニュ地方にある、3才から11才までの子供たちと1人の先生だけという分校のような小学校での日常を約半年にわたり撮ったドキュメンタリー映画。

自然の中で学ぶ生徒と、定年のため最後となるクラスを受け持つ先生の姿を自然なままで撮影したという感じです。ドラマチックな展開があったりそう仕向けるような流れではないので、それが逆にリアリティを誘っていて、一瞬で通り過ぎてしまう感動ではなく、ゆっくり、でも心に染み込んでいくような感動を味わえました。